予防歯科②〜歯医者は歯を治せるの？〜

こんばんわ！だんだん暑くなってきましたね〜☀️

今回は予防歯科の話にもどります😸

前回は虫歯になる前に、虫歯にならないようにする「一次予防」

もしくは虫歯になってしまったとしても早期発見をして進行しないようにする「二次予防」が大切という話をしました。

今までは「虫歯になったら歯医者に行って治療して歯を治す」というのが当たり前でした。

実際の保険制度もこの流れに沿ってできていると思われます。

ところが・・・・

歯医者は本当に歯を治せるのでしょうか？？？

という、歯医者の発言とは思えない問いかけをしてみます（笑）

この写真は当院で治療した写真です。

上は虫歯をとってプラスチックを詰めたもの。下はすでに入っていた詰め物が再度虫歯になってしまっていたのでプラスチックで詰めなおしをしました。

ともに見かけ上は「歯のような」状態になっているかと思います。

患者さんも喜んでくれます。

ともに虫歯をしっかりとっているので

虫歯がなくなるという観点から言えば治っています

が・・・

もとあった歯が元通りになったわけではありません

歯のように見える材料で置き換えただけです。

手や足で言えば義手や義足のようなものです。

私たちの虫歯の治療は

虫歯になり歯としての構造が壊れてしまった、または機能を喪失してしまった歯を

人工物に変えることでその構造と機能を回復するということです。

ここで問題になるのが

「天然の物」と「人工物」の隙間

です。

天然の物と人工の物が１００％完全にくっつくことは残念ながらありません。

技術や材料の進歩によりどんどん良くなっていますが、隙間を０にすることは困難ですし

全く劣化をしない人工物も存在するかわかりません。

さらに、虫歯の原因は目に見えない大きさの細菌です。

一方歯医者は肉眼（今は顕微鏡を使ったりしますが）で確認できる隙間を探しています。隙間ができてしまった時には細菌の入り込めるスペースは十分にあるのです。

さらに、一度定着した虫歯菌を完全に口の中から取り除くことも不可能です。

つまり一度虫歯になってしまって人工物を詰めた歯は再度虫歯になる可能性があるということです。いわゆる「再治療」が必要になる場合が多いにあるのです。

　「再治療」になってしまった場合の虫歯は、前回治療して詰めた人工物と天然の歯の隙間の部分にできます。人工物は虫歯にならないので、天然の歯の部分が治療するたびに減っていくのです。そして何度も虫歯を繰り返していくとやがて抜歯になってしまうこともあります。

小さな虫歯の治療は今後一生続く戦いのスタートです

「歯を削って人工物に置き換える」ということをもう少し重く考えて欲しいと思います。

歯医者は虫歯を取ることはできても歯をもとどおり治すことはできません。

しかし、虫歯をつくらないための知識や方法をお伝えすることはできます。
そして、残念ながら虫歯になってしまった場合も歯磨きの仕方や食生活の改善案をご提示して「再治療」や新たな虫歯の発生を防ぐお手伝いはできます。

当院は少しでもみなさんの虫歯の予防に貢献できるように取り組んでいきたいと思います。

ではでは

杉山歯科医院

杉山達也